ユメ十夜

ユメ十夜 [DVD]

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これはたぶん、先に原作を読んでさらにコンセプトをちゃんと理解してから観た方が良かったのだと思う。10編とも違うカラーが出ていてそれぞれ面白かったけれど、やはり1本が10分程度で終わってしまうので、全体を通した印象は薄い。しかも夢の話なので着地があやふや。意外にホラータッチの作品が多かった。


第一夜
監督:実相寺昭雄
出演:小泉今日子/松尾スズキ
最後まで百聞が松尾スズキと気付かずに観ていた。二夜目が終わったあたりでサイトをチェックしてその事実に驚き、もう一度見直してみるとなるほど確かに。そうだよね、そうなんだけど…それでもなお違う人に見える。声が素敵な2人。


第二夜
監督:市川崑
出演:うじきつよし
無声、モノクロ。たぶん原作に近いのだろうと想像する。


第三夜
監督:清水崇
出演:堀部圭亮/香椎由宇
これちょっと恐くて途中ドキドキしたけど、なるほど呪怨の監督ね。そうかそうか。


第四夜
監督:清水厚
出演:山本耕史
ハーメルンのバイオリン弾きそのもの。


第五夜
監督:豊島圭介
出演:市川実日子
恐くて一瞬リタイアしそうになった。や、ラストのシーンなんてむしろユーモラスで笑える感じだったんだけど、途中普通に恐かったよ。けど現代の部屋から急に馬乗ってるとか、ちょっと可笑しい所もありつつ。


第六夜
監督:松尾スズキ
出演:阿部サダヲ
この2人は何故ここまで相性がいいのか。阿部サダヲの人を惹き付ける力は凄い。それとも私が好きだからそういう目で見てるだけ?でも中盤にこのテンポの良さが嬉しい。そしてアニメーションダンスが面白くて、見ていて飽きない。


第七夜
監督:天野喜孝/河原真明
もちろんアニメーション。透明感があって、木漏れ日のような揺れる色彩が素晴らしく綺麗。もっと長く見たい。


第八夜
監督:山下敦弘
出演:藤岡弘
この画面全体から漂ういかがわしさ、あか抜けない感じが山下作品だなぁと。


第九夜
監督:西川美和
出演:ピエール瀧/緒川たまき
何と言っても「ゆれる」が大好きなのです。でも先に知ってから見てなかったら、同じ監督だとは気付かなかったと思う。特徴を掴むほどいろいろ見てるわけじゃないので。


第十夜
監督:山口雄大
出演:松山ケンイチ/本上まなみ
華々しい最終話。パナマ帽とステッキを持って、道行く女性を品定めしてる時の松山ケンイチの格好良さといったらない。シャープなんだけど色白で幼さも残る表情が、最高に可愛いです。それも、前後のギャグシーンがあってこそ栄えるというもの。本上まなみもよくやってるし、良い最後だと思うよ。